前日のタスクをわざと途中でやめておくメソッド
Rebuild: 139: Productivity Extremist (higepon) で話していた。(1:13:00~くらいから)
スムーズにタスクを進めるために前日のタスクをわざと途中でやめておくメソッドめっちゃワロタ。なんか納得した。 #rebuildfm
— Shodai (@Ringoski) 2016年5月5日
rebuild.fmで話していたのは、コンパイルエラーの例。
自分はコード書いてて詰まった時は、
悩み悩み時間だけが延々と過ぎてしまい、終電で諦めて帰るパターン。
家で寝る時間を忘れてまでなんとかしようとして、結局寝落ちするパターン。
これらのパターンは大体に応じて、翌日脳がすっきりした状態だとスッと解決したり、 軽微なミスだったりする。
心理的に、「どうにかキリの良いところまで終わらせよう」という気持ちになるのは正常で、
ただこのような時は大概焦っていたり時間的なリミットが近づいて冷静ではいない気がする。
(さっさと帰ろう/寝よう)
中途半端な状態という気持ち悪さはあるが、 何をやるのか自明な状態*1で応じたほうがスムーズにタスクに取り掛かることができ(やることは決まっている)、 後のタスクをテンポ良くこなすためのリズムも出来上がるのかなぁと思っている。
"敢えて前日に仕事を残して、翌朝のスタートをスムーズに"
実践しよう
「今日からはじめる情報設計」を読んだ
今日からはじめる情報設計 -センスメイキングするための7ステップ
- 作者: アビー・コバート,長谷川敦士,安藤幸央
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2015/10/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
混乱(Mess)を解きほぐして整頓、理解(センスメイキング )する方法を説いた本
"なぜ"起きて”どう"解決するかを判断できる人 = 問題解決能力が高い人は仕事ができる人だと思うので、 どういった思考で問題を捉え、解決に導くかを考えさせられる本だった。
TL;DL
情報設計とは、
現実を直視・コンテキストとチャネルを判断し、それらを踏まえた複雑さの中から情報を選び出し、
意味が伝わって良い結果が得られるような"カタチ"にすること。
以下、各章毎のメモ。
1. 混乱を見極める
- 情報はデータでもコンテンツでもない
- 行う事は知ること
- データやコンテンツが不足している状況でどのような情報が生み出されるかを考えるのが大事
2. 意図を表明する
- 良いとは何か? 私たちの意図することが良いや悪いの定義の仕方を決める
- 良く見えることと使いやすいことには等しく注意を払うべき
- 誰が重要
- なぜから始める
- どうやっての前に何を
3. 現実を直視する
- 現実と向き合うことで解決策を見つける事ができる
- 現実と深く対話するために「オブジェクト」「メンタルモデル」を育てる
- スコープ(範囲)とスケール(規模)を決めてからスタートする
- 道具箱を拡張する*1
4. 方向を決める
- 「なぜ」から「何を」
- 階層(場所)を、階層間の影響を意識する
- 小さな決定が次へ次へと繋がる
- 言葉の定義が大事
- 名詞に、それに合わせた適切な動詞を組み合わせると要件(必要なもの)を示すことができる
5. 距離を図る
- 現実と意図の距離
- 進捗度をどのように評価すべきか、意図を分解し具体的な目標へと置き換える
- 不明瞭であるのが普通
- 良い、悪いは主観的なもの
- 重要なものは複雑な現実の世の中で達成したいと思っていることに対して誠実であること
6. 構造で遊ぶ
- 曖昧さは明快さを犠牲にし、正確性を柔軟性を犠牲にする
- 曖昧さはシンプルさを隠す
- パターンを意識する(階層構造、並列構造、シーケンシャル)
7. 調整に備える
- 新しい問題に遭遇した時に、その問題に対応するために自分の進むべき道をそれに合わせて調整する
- はっきりするまで議論しよう
- フィルターになろう。コーヒーかすではなく
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simpleとeasyの違い
TL;DL
迷った時には、simple(単純)な方を選びたい
小さなsimpleを組み合わせて、問題を解決したい
simple
- 客観的
- 単純
- 1つだけ
- 構造などが簡単、単純な物
easy
- 主観的
- 簡単
- 自分にとって簡単なだけかもしれないけど、誰にとっても簡単は存在しない
- 人が簡単に思う事(感覚)、単純な事
See also
「ゲームプログラマのためのコーディング技術」を読んだ
- 作者: 大圖衛玄
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2015/06/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (4件) を見る
ゲームプログラマではないけど...
読んでみた。
ゲームと唄っていますが、またコード例はC++ですが、
例なだけで、より汎用的なコーディング技術をざっと学べる本。(リーダブルコード、リファクタリング本と同様の切り口)
TL;DL
- コードの意図を伝えよう
- 問題を深く理解し、小さく分割
- 対象となるものの本質を掴み、わかりやすい名前を付ける
- 凝集度(1つの事を行う)は高く、結合度(他のクラスとの関連)は低く
- "いかに書くのか"ではなく"いかに書かないか"が重要
- 難しいことをいかに簡単にやれるか
わかりやすいコード
- 可読性が高いコードはわかりやすく、保守性が高い
- 他のプログラマーに明確な意図を伝えるのが、わかりやすいコードを書く目的
- わかりやすいコードを書くコツは、「複雑なコードの問題を小さく分割しながら、わかりやすい名前を付けて整理する」
わかりやすいコードを書くためのテクニック
- 1つの意味を表すコードであれば、たとえ1行でも関数化する
- 条件が連なるなら、早期returnを活用する
- ループの中では一つの事だけを行う
- 不正な状態は、assert(表明)を使って表現する
- 関数を2種類に分類する(計算などを実行し実作業する関数/実作業する関数を複数組み合わて大きな仕事をする関数)
- 小さな関数の必要性(コードの最小単位を関数とする)
*1
- 細かく関数化すると自己説明的なコードになる、テストがしやすい
- 小さい方がコンパイラの最適化の恩恵を受けやすい
- 関数名からクラスの候補を見つける
- 継承よりも委譲
- ユーザ定義形(typedef)を使って適切な名前を与える
シンプルな設計のための原則とパターン
- クラスを利用する側から考えると、どのようなメンバ変数があってなどは知る必要はない > 適切に動作することが保証されているならブラックボックスのまま利用できる方が望ましい
- オブジェクトの内部の状態を保護し、実装の詳細を隠す
- DIP(依存性逆転の原則)を使用し、具象ではなく抽象に依存する
- 呼び出す側は命じるだけ*2
- 複雑なswitch文が出てきたらStrategyパターンで解決できないかを考えること
- アルゴリズムの変化する部分をクラス化し交換できるようにする
- データ構造とアルゴリズムはオブジェクトを動作させるための手段でしかない
- 利用者はクラスがどんな役割を持っていて、どのような責任を果たすのかが重要
- クラス間の結合度を下げる
- 仲介者(Mediator)を使って依存関係を単純にする
- 窓口(Facade)を使って外部とのやり取りを隠蔽、単純化する
- 複雑なオブジェクト生成はFactoryで行う
- 利用者が楽できるように担当クラスに責任を完全に委譲する
- 実装手段からボトムアップで考えるより、クラス利用者視点からトップダウンで考えた方が抽象度が上がる
- 実装手段の交換ができるようにinterfaceを使ってプログラムを組み立てる(Strategy)
- 問題領域は特定の環境に依存しないように設計する/実装領域は動作環境に依存する
- 問題/実装領域を分離しておけば実装領域を交換することで他の環境にも移植可能
- 問題領域を中心に設計すること
See also
送別会
前職の最終出社日は1月末だったが中々タイミングが合わず、 昨日送別会をしてもらった。
土曜日に多くの方が集まってくださり、遠方からわざわざ来てくださった方もいて、
本当に本当にありがとうございます。楽しかったです!
欲しい欲しい言ってた、
を頂きました。
早速ハンドクリームを使ったところ、信じられないくらいシットリして最高ぽい。
これで、まだまだ乾燥するであろう今年の冬も乗り越えられそうだ
FacebookのエンジニアEvan Priestley氏が「どうやってプログラミングを学んだか」
Evan Priestley 氏がどうやってプログラミングを学んだかを教えてください | Knoh (ノウ)
共感する部分、参考になる部分が沢山あったので、
いくつかまとめて抜粋。*1
一番ためになる教訓は、一番苦労して得るものだ
- マスターするには気の遠くなるくらいの時間を費やさなければならない
ソフトウェアの開発に最初から最後まで関わるという経験はとても貴重だったんじゃないだろうか。 なぜなら、プロジェクト開始時のダメなデザインのしっぺ返しを、後で自分でモロに受けるからだ。
一番重要で一番やっかいなスキルはシステムを設計するための判断力
- どうやってシステムをデザインするかは、その後に多大な影響を与える
ぼくのプログラマーとしての成長に一番寄与したのは、「判断力をつける」ということじゃないだろうか
この「判断力」は、プログラマーにとって非常に重要なのだが、そう簡単に教えられるものでもない。 ぼくが知る限り、判断力をつける一番の方法は、自分で設計したシステムを長い間メンテすることだと思う。
「質 v.s. スピード」ではなく「質 = スピード」
- 「質v.s.スピード」という概念は根本的に間違っている
- 素早く開発をしなくては環境、あるいは自分の環境の理解の変化にソフトウェアがついてこれず、ソフトウェアが解決すべき問題が解決できなくなり、必然的に質が落ちてしまう
- 質の高いソフトウェアを書かなくては、なにかある度にインフラが崩壊し、素早く開発をすることができなくなってしまう
片方を犠牲にした場合、知らぬうちにもう一つも犠牲にしているということをお忘れなく。
広く浅く覚えよう/広く浅く全体を見よう
- 複雑なシステムを理解するには、全体のしっかりとしたモデルを頭の中に持つことがカギとなる。おおまかな全体図をまず把握して、そこから部分的につめていくことが大事だ
- 浅く広くシステム全体を理解した方が、知識がお互いに補完しあって、大域的な理解や、新しい分野へのとっかかりにつながる
閑話休題
フェイスブックでは、ぼくは「一番 PHP を嫌っていないエンジニア」と自称していた。 ぼくのことを「PHP バカ」と呼ぶ同僚もいた。
どのプログラミング言語を使うかってのは、多くの人が考えるほど重要ではないと思う。 ぼくの経験上、一番PHPをバカにし、言語の重要性をうそぶく連中は、大体自分たちが提唱する言語でもロクな仕事ができないことが多い。
*1:タイトルと記事内容が逸れている気がしますが...
「ライト、ついていますか」を読んだ
- 作者: ドナルド・C・ゴース,G.M.ワインバーグ,木村泉
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 1987/10/25
- メディア: 単行本
- 購入: 53人 クリック: 509回
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この本には「問題発見の人間学」という副題が付いている通り、
問題解決ではなく、問題発見の心得に着目した書籍。
TL;DL
これは誰の問題なのか?問題はどこから来たかを自問し、
何が問題なのかを見極める事が重要。
心得
以下、本の中のキーワードをメモ
- 問題とは「望まれた事柄と認識された事柄の相違」である
- 問題は見方(欲求・認識)を変えることで解決する可能性がある
- 解決(方法)を問題の定義と取り間違えるな
- 人が問題だと言っていることが本当の問題とは限らない
- 誰の問題か?
- 本当にあなたが解決しなければいけないのか
- 問題はどこから来たのか?
- なぜこの問題が起きたのか
- 結論に飛びついてはいけないが、自分の第一印象は無視するな
- 全ての解答は次の問題の出所
- 新しい視点は必ず新しい不適合を作り出す
- 最も重要なことは問題は解決されることがないと知ること。しかし、考えることを止めなければは大したことではない
- もし人々の頭の中のライトが付いているなら、ちょっと思い出させてやる方がごちゃごちゃ言うより有効
問題は解くより発見する方が難しいし、面白い。